歯科恐怖症
歯医者や歯科治療が怖い患者様へ
歯医者・歯科治療が怖い方へ
歯医者が怖くて歯科治療が受けられない患者様に対して、当院では患者様の気持ちを汲み取り、安心して治療を受けていただけるよう努めています。
歯科恐怖症は珍しくありません
歯医者は、大人になっても怖いと感じる方は多いです。しかし、恐怖心で歯医者に行けない、歯を削るドリルの音を聞くと動機がする、歯医者の独特な匂いで吐き気を催すなどの症状がある場合は、歯科恐怖症かもしれません。
歯科恐怖症の主な原因は、以下のような過去の経験がトラウマとなって歯医者への恐怖心が強まり、その後の通院ができなくなるケースがほとんどです。
- 子供の頃の歯科治療で痛い思いをした
- 局所麻酔で気分が悪くなった
- 歯科医師の心ない言葉や罵声を浴びさせられた など
また、うつ病・パニック障害に起因するものもあります。多くの場合は幼少期の歯科治療に対する恐怖や不安によって引き起こされますが、大人になってからの歯科治療でも発症することもあります。
歯科恐怖症の方は全国でおよそ500万人いると言われており、決して珍しくありません。
歯科恐怖症に対する当院の考え
歯科恐怖症を克服するためには、患者様の心の中にある恐怖を深く理解することが必要です。 当院では、患者様の恐怖や不安を取り除くことを前提として治療を進めて行きます。そのため、カウンセリングを重視し、患者様の心の声をしっかりと受け止め、一人ひとりに合った治療方法を提案いたします。
また、患者様が不安や痛みを感じずに安心して治療を受けられるよう、歯科恐怖症の症状に応じて、笑気麻酔、静脈内鎮静法、全身麻酔を使用した歯科治療を提供しています。患者様が「歯科治療を受けることができた」という経験を積み重ねることで、過去のトラウマを乗り越えられるようサポートいたします。
歯がボロボロになる前に相談ください
歯の健康は、一度失われると取り戻すことが難しいため、歯がボロボロになる前に早めの対応が大切です。しかし、体が拒否反応を示すことで、歯医者から足が遠のいてしまいます。その結果、むし歯や歯周病が多発し、さらに治療が必要となる悪循環を生じます。
歯医者への予約をためらっている方もいらっしゃるかと思います。しかし、1本でも多くの歯を守るためにも、ほんの少しの勇気を持って当院にご相談ください。一緒に安心して進められる治療方法を見つけましょう。
歯科恐怖症の方へのアプローチ
歯科恐怖症の症状に応じて、段階を踏んでアプローチします。
ご相談・検査
まずは問診表にて歯科恐怖症の有無を確認します。次に、カウンセリングにて患者様の具体的な恐怖や不安の内容を詳しくヒアリングします。
どんな小さなことでも、遠慮せずにお伝えください。歯科恐怖症の症状に応じて適切な治療方法を提案いたします。
表面麻酔の導入や麻酔方法の工夫
局所麻酔の際、注射針を刺す痛みや麻酔液の注入時の不快感が苦手という方は少なくありません。当院では、いきなり麻酔注射を打つのではなく、表面麻酔を塗布しています。そうすることで歯ぐきの感覚がしびれ、注射針を刺す痛みをやわらげることが可能です。
また、電動麻酔注射器を使用することで、麻酔薬を一定の速度で注入し、痛みや不快感を最小限に抑える工夫をしています。
笑気麻酔による歯科治療
鼻からガス(亜酸化窒素)を吸い込み、肺から血中に溶け込むことでリラックスした状態になります。歯科治療に対する緊張や不安を軽減させて、安心して治療を受けられます。
全身麻酔とは異なり、意識はあるため、歯科医師との会話も可能です。治療後はガスの濃度を下げることで、鎮静状態からすぐに回復します。短時間でガスが体外に排出されるので体への負担が少なく、ご年配の方やお子さまにも有効です。
※以下の方は笑気麻酔を行えません
- 喘息などの呼吸疾患がある方
- 鼻づまりなどで鼻呼吸ができない方
- 中耳炎の方
- 妊娠中・授乳中の方
- パニック障害や過換気症候群のある方
- てんかんの既往がある方
- 肺閉塞や腸閉塞のある方
- 2ヶ月以内に眼科手術を受けた方
静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)による歯科治療
当院では、麻酔専門医・認定医による静脈内鎮静下での治療を行うことも可能です。点滴で少しずつ麻酔薬を入れていくことで、リラックスした状態で治療を受けられます。意識はありますが、うとうとと眠ったような状態になるため、治療中の記憶はほとんど残りません。
多くの患者様から「気づけば治療が終わっていた」「周囲の声は聞こえたがリラックスできた」との感想をいただいております。静脈内鎮静法による歯科治療は、一部の治療において保険適用となります。
全身麻酔による歯科治療
歯科治療に対する強い恐怖心を持っており、笑気麻酔や静脈内鎮静法での治療が難しい場合は、全身麻酔を使用して治療を行います。全身麻酔下での治療は、歯科治療に伴う恐怖心や痛みなど、患者様が何も感じることなく治療を受けられます。
治療中は、麻酔専門医・認定医が、血圧や脈拍、呼吸、体温など患者さまの全身をモニタリングし、患者様の安全を第一に考えております。全身麻酔による歯科治療は、一部の治療において保険適用となります。