静脈点滴麻酔・全身麻酔による歯科治療

治療が困難な方の歯科治療をもっと身近に

治療が困難な方の
歯科治療をもっと身近に

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)・
全身麻酔が対象となる方

  • 歯医者が怖くて治療ができない
  • 子供が歯医者で暴れて治療ができない
  • 嘔吐反射が強くて不安

などの理由で歯科医院への通院を諦めてしまう方は少なくありません。 当院では、さまざまな理由で歯科治療が困難な方に向けて、静脈内鎮静法全身麻酔法での治療を行っています。

歯科治療が怖い・苦手な方へ

歯科治療が怖い・苦手な方へ

歯科治療が怖い・苦手で治療を避ける方は多いです。歯科恐怖症は恐怖心が強く、歯を削るドリルの音を聞くと体が硬直する、そもそも歯医者に行くことすらできない症状が現れる状態のことを言います。静脈内鎮静法や全身麻酔は、歯科恐怖症の方に対してとても有効的です。

静脈内鎮静法は、リラックスした(眠っているような)状態で受けられ、健忘作用(けんぼうさよう)により治療中の記憶を忘却させる効果があり、それに伴って治療時間も短く感じ取れる事があります。

一方、全身麻酔は意識が完全になくなるため、治療中の恐怖や不安を感じることがなくなります。

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治療を嫌がるお子さん

治療を嫌がるお子さん

治療を嫌がるお子さんは、少しずつ歯科医院の雰囲気に慣れてくることで治療ができるようになります。

しかし、緊急性が高い場合は、嫌がって暴れるお子さまも対応が必要になります。このような状況で全身麻酔を利用すると、安全に治療を進めることが可能となります。
※全身麻酔は3歳以上の子さまから高齢者まで使用可能です。

障がいをお持ちの方

障がいをお持ちの方の中には、コミュニケーションが難しい方や不随意運動(体が自然に動いてしまう)、けいれん、筋硬直などにより安全な治療が困難なケースがあります。このような状況では、全身麻酔を利用することで安全かつ確実に治療を進めることができます。

局所麻酔アレルギー

全身麻酔は局所麻酔を使用せず、痛みを取り除くことが可能です。局所麻酔薬にアレルギーがある方は、麻酔専門医・認定医による十分なヒアリングの上、慎重に対応いたします。

てんかんをお持ちの方

投薬治療を行っており、てんかん発作がコントロールできている場合は通常の歯科治療が受けられます。しかし、歯科治療による不安や痛みがストレスになり、てんかん発作を誘発してしまう可能性がある場合は、全身麻酔の利用を検討することがあります。

嘔吐反射のある方

お口の中に異物があると、吐き気を催す方もいます。これを嘔吐反射と言い、特に敏感な方は治療が困難になります。そうしたケースは静脈内鎮静法が対象になります。感覚が鈍くなるため、嘔吐反射が強い方でも治療を進めることができます。

全身疾患をお持ちの方

高血圧や心疾患など基礎疾患をお持ちの患者様は、静脈内鎮静法を行うことで、血圧や心拍数などが安定した状態で治療を受けられます。万全な全身管理のもと、治療を行うので安心です。

精神疾患(パニック障害など)をお持ちの方

静脈内鎮静法は、治療中の不安や緊張をやわらげる効果があります。パニック障害や過換気症候群をお持ちの患者様でも、静脈内鎮静法を利用することでリラックスした状態で治療が受けられます。

短期間で治療を行いたい方

短期間で治療を行いたい方

むし歯が多い、または治療が必要な歯の本数が多い場合は、通院回数が多くなりがちです。しかし、全身麻酔を利用することで、1度に多くの治療が行え、通院回数を減らすことができます。全身麻酔は寝ている間に治療が行えるため、お口が疲れることはありません。多くの治療が必要な方や、忙しい方にとってメリットとなります。

※ただし保険適用外となります。費用や詳細については当院までお問い合わせください。

静脈点滴麻酔・全身麻酔の費用・保険適用について

静脈点滴麻酔・全身麻酔の費用・保険適用について

当院では、静脈点滴麻酔や全身麻酔を保険適用・保険適用外の両方で提供しております。保険適用の対象となるのは主に、治療非協力児、心身障がい者、歯科恐怖症の方、嘔吐反射が強い方、または精神的な理由で通常の治療が困難な方です。

※下記に各治療費が別途必要になります。詳しい料金や適用条件については、お気軽に当院までお問い合わせください。

静脈点滴麻酔の目安費用(保険適用)

約3,500円(3割負担の場合)
※上記金額+各歯科治療費になります。

全身麻酔の目安費用(保険適用)

約27,000円(3割負担の場合)
※上記金額+各歯科治療費になります。

麻酔専門医・認定医
による歯科治療

麻酔専門医・認定医による歯科治療

当院は、一般社団法人日本歯科麻酔学会の歯科麻酔専門医・認定医が在籍しており、全身麻酔を利用した歯科治療が可能な、全国でも珍しい歯科医院です。

歯科麻酔専門医・認定医の資格を持った歯科医師は全国でも少なく、2023年8月現在で認定医が約1,438名、専門医が約366名しかおりません。

これまで9,000件以上の静脈内鎮静法・全身麻酔を実施してきた私たちが、患者様一人ひとりに合わせて最適な麻酔法を選択し、安全な歯科治療を提供します。

小松泰典 6,700症例(2023年時点)
小松夢乃 2,700症例(2023年時点)

歯科恐怖症のため治療が受けられなかった方、障がいのため治療を受け入れてもらえず困っている方、どうぞお気軽に当院までお問い合わせください。

麻酔に際して気をつけていること

麻酔に際して気をつけていること

当院では麻酔に際して2つのポイントを重視しています。
1つ目は専門的な知識と技術の向上です。定期的な研修や学会参加などを通じて、常に新しい知識や技術の研鑽を積んでいます。

2つ目は患者様の安全を最優先に考えることです。血圧や心拍数などの全身の状態を厳密に監視し、管理を行います。これにより、高血圧や糖尿病などの持病をお持ちの患者様でも、安心して麻酔を受けていただくことが可能です。

私たちは、患者様一人ひとりが安心して治療を受けられる環境を提供し、健康と安全を守るために努めています。

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)とは

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)とは

静脈点滴麻酔とは、歯科治療時の患者様の恐怖心や不安を軽減し、治療を快適かつ安全に進行させるための方法です。静脈に鎮静剤を点滴し、患者様の精神状態をコントロールして治療中のストレスを抑えます。局所麻酔を併用することで、ほぼ無痛の処置が可能です。

全身麻酔が意識を完全に失われるのに対して、静脈内鎮静法は意識がある状態です。半分眠っているような、うとうとした状態で受けられます。歯科医師の呼びかけにも応答できます。

静脈点滴麻酔には健忘作用があるため、治療中のことはほとんど覚えていません。そのため「治療時間が短く感じた」とおっしゃる患者様が多いです。

事前に問診や血液検査を行った上で静脈点滴麻酔を安全に受けられるかチェックします。また、治療中は歯科医師とは別の麻酔専門医・認定医が患者様の全身状態を常に監視しながら状態をコントロールするため、安全性の高い麻酔方法です。

歯科恐怖症の方、全身疾患がある方、障がいをお持ちの方などが対象となり、リラックスしながら安全に治療を受けることができます。

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)
のメリット

1、術後の負担が少ない

静脈点滴麻酔は、術後20分程度で薬の効果が薄れるため、日帰りで治療を受けられます。

ただし、薬が完全に抜けるまでの時間は個人差があり、治療後も眠気や体のふらつきを感じることがあります。その場合は回復室にて休んでもらいお帰りいただくのでご安心ください。

2、費用が少ない

保険適用にて静脈点滴麻酔を行える歯科は限られており、5〜10万円の負担が必要になるのが一般的です。

しかし当院では、歯科恐怖症や強い嘔吐反射などの診断を受けている方は、静脈点滴麻酔を保険適用で利用可能です。費用は約3,500円程度(+処置代)と大幅に抑えられます。

3、事前検査が少ない

全身麻酔は事前に内科での胸部レントゲン撮影や心電図、血液検査など術前検査が必要です。

一方、静脈点滴麻酔は、患者様への問診と血液検査(必要に応じて)だけで適用可能か判断できます。事前検査が少ないのも静脈内鎮静法のメリットと言えるでしょう。

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)
の流れ

1、食事と水分の制限・体調確認

朝食は軽めに済ませ、治療の1時間前からは水分をお控えください。
予約時間の15分前までに来院していただき、当日の体調確認・血圧測定と当日の注意事項を説明させていただきます。不安な点や疑問点がございましたら遠慮なくご質問ください。

2、生体情報モニターの設置

心電図・心拍数・血圧・動脈血酸素飽和度・体温・呼吸数などのバイタルサインをモニタリングできる機械を装着します。

3、鎮静剤の投与

点滴から鎮静剤を投与します。点滴の針が怖い方は笑気麻酔を利用します。点滴をはじめると数分で眠くなってきますが、意識は残り、会話も可能です。

4、治療開始

鎮静度合いが十分効いていることを確認した後に、治療を開始します。治療中は歯科医師とは別の麻酔専門医・認定医が常に患者様の全身状態をチェックしています。

5、リカバリー

治療後は、回復室で意識がはっきりするまでお休みいただきます。

全身麻酔とは

全身麻酔とは

全身麻酔とは、鎮静薬・鎮痛薬・筋弛緩薬を用いて患者様を深い眠りにする麻酔法です。全身麻酔は外科手術などで利用されるため、イメージがつきやすい方も多いのではないでしょうか。

全身麻酔は完全に意識がなくなるため、治療中の記憶、痛みやストレスなどは一切感じません。「目覚めたら治療が終わっていた」という状態になります。

静脈点滴麻酔(静脈内鎮静法)と異なり全身麻酔は治療部位への麻酔効果もあるため、基本的に局所麻酔の注射は必要ありません。ただし、全身麻酔は意識を失い、自発呼吸が停止するため人工呼吸での管理が必要となります。

当院では安全に全身麻酔が行えるよう充分な設備・器具を揃え、麻酔専門医・認定医の2名で行います。治療中は患者様の血圧・心拍数・心電図・酸素飽和度・体温・呼吸数を常に観察し、安全な治療を提供いたします。
日帰りで全身麻酔による歯科治療が行え、患者様自身やご家族の方の負担を軽減させることが可能です。

局所麻酔アレルギーの方、障がいをお持ちの方、意思疎通が難しい方、3歳以上のお子さまも安全に治療を受けられます。

全身麻酔のメリット

1、あらゆる患者様が受けられる

全身麻酔は3歳以上のお子さまから高齢者まで、また、障がいをお持ちの方や全身疾患を抱える方にも適用可能です。

2、呼吸を管理できる

静脈点滴麻酔は、呼吸抑制や舌が喉に落ちて気道が塞がれてしまうリスクがありますが、全身麻酔は人工呼吸器に繋ぎ呼吸を完全にコントロールできます。静脈内鎮静法で起こり得るリスクを排除できるため、治療中の安全性は保たれます。

3、痛みをとることができる

全身麻酔は、体全体を麻酔状態にし、患者様が痛みを感じないようにするため、局所麻酔の注射が基本的に不要です。注射に対する不安や恐怖も軽減できます。

全身麻酔の流れ

1、事前検査

まずは当院で問診・診察・お口の中の検査を行い、全身麻酔下での治療を行うかどうかを検討します。
次に内科にて胸部レントゲン、心電図、血液検査、呼吸機能検査、尿検査などの全身検査を実施していただきます。

※患者様の病状やお体の状態により、日帰りで全身麻酔が行えない場合があります。

2、食事と水分の制限・体調確認

食事は前日までに済ませていただき、治療前の1時間前からは水分をお控えください。
予約時間の15分前までに来院していただき、当日の体調確認・血圧測定と当日の注意事項を説明させていただきます。不安な点や疑問点がございましたら遠慮なくご質問ください。

3、生体情報モニターの設置

心電図・心拍数・血圧・動脈血酸素飽和度・体温など、バイタルサインをモニタリングできる機械を装着します。

4、麻酔薬の投与

点滴から麻酔薬を投与します。点滴の針が怖い方は笑気麻酔を利用します。
全身麻酔中は自発呼吸ができなくなります。麻酔が効いていることを確認した後に、鼻から気管にチューブを入れて人工呼吸器にて管理を行います。

5、治療開始

治療を開始します。治療中は歯科医師とは別の麻酔専門医・認定医が常に患者様の全身状態をチェックしています。

6、リカバリー

治療が終わってから30分程度で覚めます。治療後は、回復室で体調が回復するまで1~2時間程度お休みいただきます。

その他の麻酔法

局所麻酔

局所麻酔は歯科治療で行う一般的な麻酔です。治療部位の感覚を一時的に麻痺させます。注射時や麻酔薬の注入時には一時的な痛みを感じることがあります。当院では注射時の痛みをやわらげるために表面麻酔を使用します。

むし歯治療時の麻酔について

笑気麻酔

笑気麻酔

笑気麻酔とは「笑気吸入鎮静法」とも呼ばれ、亜酸化窒素というガスを鼻から吸い込むことでリラックスした状態になる麻酔のことです。

全身麻酔は完全に意識がなくなりますが、笑気麻酔は意識を保ったままの状態で治療中に会話ができます。無痛作用は完全でないため局所麻酔も併用します。

前投薬

麻酔自体に恐怖を感じられる場合は、事前に鎮静薬を飲んでいただくことで、恐怖感や不快感を軽減できます。

静脈内鎮静法・全身麻酔の注意点

静脈内鎮静法・全身麻酔には注意点があります。患者様の安全を確保するためにも必ずお守りください。

飲食について

治療前は食事の制限がございます。また、来院の1時間前は水分の摂取をお控えください。

運転について

運転について

静脈内鎮静法・全身麻酔後はしばらくの間、頭がぼーっとして意識がはっきりしないことがあります。患者様の安全のため、治療後は車やオートバイ、自転車等のご自身による運転はご遠慮いただいております。必ず送迎やタクシー、公共交通機関をご利用ください。

※静脈内鎮静法・全身麻酔後の運転で、万が一、事故を起こされても当院では責任を負いかねます。治療を受けられる際は、事前に送迎の手配など、安全な帰宅方法を計画していただくようお願い申し上げます。

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